コラム COLUMN
歯列矯正の相談はどこがいい?矯正歯科の選び方と見極めるべきポイント
「歯並びが気になるけれど、どこに相談すればいいのかわからない」というのは、歯列矯正を考え始めたとき、多くの方が最初にぶつかる壁ではないでしょうか。インターネットで「矯正歯科」と検索すると膨大な数の医院がヒットし、どれも「おすすめ」「評判がいい」とうたっているように見えます。
しかし、矯正歯科を掲げる歯科医院のすべてが、矯正治療の専門教育を受けた歯科医師によって運営されているわけではありません。日本の法律では、歯科医師免許さえあれば専門トレーニングの有無にかかわらず「矯正歯科」と掲げることができるため、看板だけでは治療の質を判断できません。
だからこそ、相談先の選び方ひとつで治療の結果や満足度が大きく変わります。この記事では、歯列矯正の相談先を選ぶうえで押さえておきたい判断基準、カウンセリングで確認すべき具体的な質問事項、そして複数の医院を比較する際の着眼点を、矯正歯科の専門的な視点から掘り下げて解説します。
「歯列矯正の相談、どこに行けばいい?」と迷ってしまう背景

歯列矯正の相談先に迷う背景には、歯科業界特有の構造的な事情があります。
日本には歯科医師が約10万人、歯科医院は約7万件存在し、そのうち矯正歯科治療を行っていると標榜する医師は2万人以上にのぼります(日本矯正歯科学会)。ところが、大学病院で矯正歯科の正式なトレーニングを修了し、学会の認定医試験に合格した歯科医師は約3,000人程度です。つまり、矯正歯科を掲げる医師のうち、専門的な研修と審査を経た認定医は全体の15%ほどしかいません。
一般の患者さんからすると、医院のホームページを見ただけでは「この先生は矯正の専門家なのか、それとも一般歯科の延長で矯正も手がけているのか」を判断しにくいのが実情でしょう。さらに近年はマウスピース矯正の普及によって参入障壁が下がり、矯正を始める歯科医院が急増しました。選択肢が増えること自体は患者さんにとって歓迎すべきことですが、同時に「どこが信頼できるのか」を見極める難度も上がっています。
もうひとつ見落とされがちなのが、矯正治療のやり直しが難しいという事実です。むし歯治療であれば、詰め物を作り直すことで比較的短期間にリカバリーできます。しかし矯正治療は数年にわたる長期の治療であり、一度動かした歯は元には戻せません。計画に問題があれば、さらに数年の再治療を余儀なくされることもあり得るでしょう。相談先の選び方を間違えると、治療期間の延長や想定外の追加費用、さらには噛み合わせのトラブルにつながるリスクがあることを、最初の段階で理解しておきたいところです。
こうした背景を踏まえると、「有名だから」「安いから」「家から近いから」という表面的な情報だけで相談先を決めるのはリスクが高いといえます。では、何を基準に選べばよいのか。まずは相談先の選択肢を整理するところから始めましょう。
矯正歯科の相談先は大きく3つに分かれる

歯列矯正の相談先として考えられるのは、主に次の3つです。それぞれの特徴を理解したうえで、自分の状態やライフスタイルに合った医院を選ぶことが重要になります。
一般歯科で矯正も行っている医院
むし歯治療や歯周病治療を主軸としつつ、矯正治療も診療メニューに含めている歯科医院です。かかりつけの歯科で矯正の相談もできるため、通い慣れた環境で治療を受けられるという心理的なメリットがあります。一方で、矯正の担当医が月に数回しか来院しない「非常勤」のケースも少なくありません。装置が外れた、ワイヤーが刺さって痛いといった緊急時にすぐ対応してもらえるかどうかは、事前に確認しておきたいポイントです。
一般歯科で矯正治療を受ける場合にもうひとつ確認したいのが、「矯正の治療計画を誰が立てているか」という点です。非常勤の矯正医が月に1回来院して治療を行い、その間の調整や管理は一般歯科の院長が担うというケースでは、矯正の専門的な判断が十分に反映されない可能性があります。矯正担当医が直接カウンセリングに対応してくれるかどうかを、最初の相談の段階で確認しておきましょう。
一方で、一般歯科のなかには矯正専門の歯科医師が常勤で在籍し、むし歯や歯周病と矯正を並行して診られる体制を整えている医院もあります。こうした医院であれば、矯正中にむし歯が見つかった場合も同じ院内でスムーズに対応できるため、患者さんの負担を抑えられます。矯正と一般歯科の両面をカバーできる環境は、とくに治療箇所が多い成人の患者さんにとって利便性が高いでしょう。
矯正歯科を専門とする医院
矯正治療だけを専門に行う歯科医院です。日本臨床矯正歯科医会によると、矯正歯科専門医院は一般歯科に比べて症例数が5倍から10倍にのぼるとされており、さまざまなタイプの不正咬合に対する治療経験が豊富な傾向があります。セファログラム(頭部X線規格写真)やCTなど矯正に特化した検査機器を備えていることが多く、精度の高い診断が期待できるでしょう。
矯正歯科専門医院のもうひとつの特徴は、スタッフ全員が矯正治療のサポートに特化している点でしょう。歯科衛生士による矯正中のブラッシング指導や、MFT(口腔筋機能療法)の実施など、矯正治療に付随する細やかなケアが充実している傾向にあります。
ただし、矯正治療中にむし歯や歯周病が見つかった場合は、別の一般歯科に通う必要があるケースもあります。紹介先の一般歯科と連携がとれているかどうかも含めて、通院先が増える手間を許容できるかはあらかじめ考えておくとよいでしょう。
大学病院の矯正歯科
顎変形症や口唇口蓋裂など、外科手術を伴う矯正治療が必要な場合は大学病院が選択肢に入ります。健康保険が適用される症例も扱っており、口腔外科や補綴科など複数の専門科が連携して治療にあたれる点が大きな強みです。難症例に対応できる環境と人材が揃っている点では、大学病院は他の追随を許さない存在といえます。
ただし、予約が取りにくい、待ち時間が長い、研修医のローテーションにより担当医が交代することがあるといった大学病院特有の事情もあります。軽度から中程度の矯正であれば、開業医のほうが予約の柔軟性やコミュニケーションの面で優れていることが多いかもしれません。まずは開業医のカウンセリングで自分の症状の重症度を確認し、必要に応じて大学病院への紹介を受けるという段階的なアプローチも有効です。
矯正相談をお考えの方へ
横浜市栄区のみつだ歯科・矯正歯科クリニックでは、日本矯正歯科学会認定医による無料矯正相談を実施しています。矯正専門の担当医と一般歯科の院長が同じ院内で連携する体制を整えており、むし歯や歯周病の管理と矯正治療を並行して進められます。まずはお気軽にご相談ください。
ネットの「おすすめ」「ランキング」をどう読み解くか

矯正歯科を探す際、多くの方がインターネットの「おすすめ矯正歯科ランキング」やクチコミサイトを参考にするのではないでしょうか。こうした情報はきっかけとしては有用ですが、鵜呑みにするのは危険です。
まず、ランキング記事の多くは独自の評価基準に基づいており、必ずしも治療の質を反映しているわけではありません。広告掲載料を支払った医院が上位に表示される仕組みのサイトもあり、掲載順位と治療レベルは無関係な場合があります。「評判の良い矯正歯科」「おすすめランキング」といった記事を見つけたら、その評価がどのような基準で行われているのか、記事の末尾に掲載されている運営元や編集方針にも目を通してみてください。
クチコミについても注意が必要です。矯正治療は数年にわたる長期治療であるため、治療途中の時点で書かれた感想と、治療完了後に書かれた感想では評価が大きく異なることがあります。たとえば、「治療開始直後は痛みがひどくてつらかった」というクチコミは、矯正治療において一定期間避けられない一般的な反応であり、医院の技術力とは必ずしも関係しません。
クチコミで参考にしたいのは、「説明が丁寧だったか」「質問に対して誠実に答えてくれたか」「治療中のトラブルにどう対応してもらえたか」といった、医院の姿勢やコミュニケーションに関する記述です。一方で、「受付の対応が良かった」「院内がきれい」といった項目は快適性の指標にはなりますが、治療の質そのものを判断する材料としては不十分です。
ネット上の情報は「候補のリストアップ」に活用し、最終的な判断は実際にカウンセリングを受けたうえで行うという二段構えの姿勢が、矯正歯科選びで後悔しないための基本的な考え方です。
相談先を見極めるための5つの判断基準

ネットでの下調べを終え、相談先の候補をいくつか絞ったら、次にチェックすべきポイントがあります。ここでは、矯正歯科選びで後悔しないために確認しておきたい判断基準を5つ挙げます。これらはいずれも、医院のホームページや電話での問い合わせ、カウンセリング当日のやりとりを通じて確認できる項目です。ひとつでも不安が残る場合は、別の候補医院と比較してみることをおすすめします。
日本矯正歯科学会の認定医が在籍しているか
矯正歯科選びの第一歩として、担当医が日本矯正歯科学会の認定医資格を保有しているかを確認しましょう。認定医になるには、学会指定の研修機関で5年以上の臨床研修を修了し、論文発表を行ったうえで症例審査に合格する必要があります。歯科大学入学から数えると、最短でも12年程度の学びと臨床経験を経てようやく取得できる資格です。さらに5年ごとの更新審査もあるため、資格を維持し続けること自体が継続的な研鑽の証といえます。
認定医のさらに上位には「専門医(臨床指導医)」という資格もあり、取得者は矯正歯科治療を行う歯科医全体の約1%にすぎません。より高度な症例審査や学術発表の実績が求められるため、専門医資格の保有はより高い臨床力の目安になるでしょう。
注意したいのは、「院長が認定医」であっても、実際に矯正治療を担当するのが別の歯科医師というケースです。ホームページで認定医の在籍をうたっていても、自分の治療を担当してくれる医師がその認定医かどうかは別の話です。カウンセリングの際に「矯正治療は誰が担当するのか」「その先生は認定医か」を直接確認することをおすすめします。なお、認定医の検索は日本矯正歯科学会の公式サイトで都道府県別に行えるため、まず自分の通いたいエリアの認定医を調べてみるのもよい方法です。
矯正の担当医が常勤しているか
矯正担当の歯科医師が常勤か非常勤かは、治療の安定性に直結します。非常勤の場合、月に1回から2回しか診療日がないことも珍しくありません。装置のトラブルが起きた場合に次の診療日まで待たなければならないのは、患者さんにとって大きなストレスになります。たとえばワイヤーが折れて頬の内側を傷つけている状態で2週間以上放置せざるを得ないとなれば、口内炎が悪化するだけでなく、治療計画そのものにも影響が出かねません。
常勤の矯正医がいる医院であれば、急なトラブルにも対応しやすく、治療計画の微調整もタイムリーに行えます。また、定期的に患者さんの経過を自分の目で確認できるため、「前回の調整からどれだけ歯が動いたか」を精度高く把握しながら治療を進められます。とくに治療期間の長い成人矯正では、担当医とのコミュニケーションが取りやすい環境かどうかが治療満足度を大きく左右するでしょう。
なお、常勤かどうかはホームページだけでは判断しにくいことがあります。「矯正歯科の診療日」が週に1日しか設定されていない医院は、非常勤の矯正医が来院している可能性が高いと考えられます。診療日が週に複数日設定されている医院のほうが、常勤体制である可能性は高いでしょう。
精密検査の設備が整っているか
矯正治療の質を左右するのは、診断の精度です。適切な治療計画を立てるためには、セファログラム(頭部X線規格写真)、パノラマレントゲン、CT、口腔内スキャナーなどの検査機器が不可欠となります。
とくにセファログラムは矯正歯科における最も基本的かつ重要な検査のひとつで、上顎と下顎の位置関係や、前歯の傾斜角度を正確に計測できます。日本臨床矯正歯科医会も、セファログラムを用いた検査を行わずに矯正治療を始めることはあり得ないと明言しています。セファログラムの設備がない歯科医院で矯正治療を勧められた場合は、注意が必要でしょう。
CTは顎の骨の立体的な構造を三次元で把握できるため、歯根の位置や骨の厚みを正確に確認し、治療中の歯根吸収リスクを事前に評価するうえで重要な役割を果たします。また、口腔内スキャナー(iTeroなど)は従来のシリコン印象に比べて精度が高く、患者さんの不快感も少ないため、とくにマウスピース型矯正装置を使用する場合には大きなメリットがあります。
逆に、レントゲンも撮らずに「とりあえずマウスピースで治しましょう」と提案してくる医院があれば、慎重になるべきです。精密検査を省略して始めた矯正治療は、途中で計画どおりに歯が動かず、やり直しになるリスクを抱えています。
複数の矯正装置に対応しているか
ワイヤー矯正、マウスピース型矯正装置(インビザラインなど)、舌側矯正、部分矯正など、矯正にはさまざまな治療法があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、患者さんの歯並びの状態や生活スタイルによって最適な方法は異なります。
たとえばワイヤー矯正は幅広い症例に対応できる汎用性の高さが最大の強みですが、装置が目立つという見た目のデメリットがあります。マウスピース型矯正装置は透明で目立ちにくく取り外しも可能な一方、重度の叢生(歯の凸凹)や顎の大きなずれがある場合には適応が難しいこともあるでしょう。舌側矯正は外側からまったく見えない反面、治療費が高額になりやすく、装着直後は舌に触れて発音しづらいと感じる期間が生じる場合もあります。
特定の装置しか扱っていない医院の場合、その装置では対応が難しい症例であっても無理に適用しようとするリスクがあります。複数の選択肢を提示し、それぞれの利点と限界を率直に説明してくれる医院は、患者さん本位の治療を行っている可能性が高いといえるでしょう。「この症例にはワイヤー矯正のほうが適していますが、見た目を重視されるならマウスピースでも対応可能です。ただし、治療期間は〇か月ほど長くなります」といった、メリットとトレードオフをセットで伝えてくれる医師であれば、信頼度は高いと判断できます。
日本矯正歯科学会も、マウスピース型矯正装置による治療に関するポジションステートメントの中で、マウスピース矯正だけでは対応しきれない症例があることに言及し、適切な診断と装置選択の重要性を示しています。
相談だけでも歓迎してくれるか
「相談したら、そのまま治療を始めなければならないのでは」と不安に思う方は少なくありません。しかし、信頼できる矯正歯科は「相談だけ」の来院を歓迎しているケースがほとんどです。むしろ、患者さんが十分に納得しないまま治療に進むことのほうが、後々のトラブルにつながるとわかっているからです。
矯正治療は自費診療であり、治療費は数十万円から100万円以上にのぼることも珍しくありません。高額な治療を即日決める必要はなく、複数の医院で相談を受けてから最終判断するのはごく自然なことでしょう。無料のカウンセリングを設けている医院は、患者さんに気軽に足を運んでほしいという姿勢の表れといえます。
カウンセリングの場では、説明のわかりやすさや質問への回答の丁寧さに加え、「押し売り感がないか」も重要な観察ポイントです。その場で契約を迫ったり、検討の余地を与えなかったりする医院は、患者さんとの信頼関係を軽視している可能性があります。
みつだ歯科・矯正歯科クリニックの矯正相談は無料です。認定医が常勤で在籍し、CT・iTero・デジタルレントゲンを完備。ワイヤー矯正からマウスピース型矯正装置(インビザライン)、舌側矯正まで幅広い装置に対応しています。相談だけのご来院も歓迎していますので、お気軽にお問い合わせください。
カウンセリングで確認しておきたいポイント

相談先が決まったら、カウンセリングの場を最大限に活用しましょう。限られた時間の中で効率よく情報を集めるために、事前に質問を整理しておくことが大切です。カウンセリングは通常30分から1時間程度で行われますが、初めての方は緊張して聞きたかったことを聞き忘れてしまうことがあります。聞きたい質問をメモに書き出して持参すると、漏れなく確認できるでしょう。
治療の前提を理解するための質問
まず確認したいのは、「自分の歯並びの現状と、治療が必要な理由」です。どこがどう問題なのかを担当医の口から具体的に聞くことで、治療の必要性に対する理解が深まります。漠然と「歯並びが悪い」と説明するのではなく、上顎と下顎の関係性、個々の歯の傾斜角度、噛み合わせのずれがどのように影響しているかまで踏み込んで説明してくれる医師は、診断力が高い傾向にあります。
次に「提案される治療法の選択肢とその根拠」を聞きましょう。なぜその装置がベストなのか、ほかの選択肢はないのかを確認することで、担当医の引き出しの多さや説明の誠実さが見えてきます。ここでひとつの治療法しか提示されなかった場合、それが「本当にその方法しかない」のか、「その医院がその方法しか扱っていない」のかを見極める必要があります。
費用とリスクに関する質問
「治療期間と通院頻度の目安」「総額でかかる費用と支払い方法」「抜歯の必要性」「想定されるリスクや副作用」も必ず確認しておきたい項目です。
とくに費用については、装置代だけでなく毎月の調整料、保定装置代、保定期間中の管理料、さらにCT撮影や精密検査の費用まで含めた総額を聞いておくことが重要です。「装置代〇〇万円」という見出しの金額だけで判断すると、後から調整料や保定装置代が積み重なって想定以上の出費になるケースも珍しくありません。
矯正治療の費用体系は医院によって異なり、大きく分けると「トータルフィー制(治療費を最初にまとめて提示する方式)」と「都度払い制(装置代+毎回の調整料を別途支払う方式)」の2種類があります。トータルフィー制は治療期間が延びても追加費用が発生しにくいメリットがありますが、初期の負担額が大きくなりがちです。都度払い制は初期費用を抑えやすい反面、治療が予定より長引いた場合に総額が膨らむリスクがあります。どちらの方式を採用しているかをカウンセリングで確認し、自分にとって無理のない支払い計画が立てられるかを判断しましょう。
なお、矯正治療の費用は医療費控除の対象になる場合があります。かみ合わせの改善を目的とした矯正治療であれば、確定申告時に医療費控除を申請することで所得税の負担を軽減できます。治療を始める前に、医療費控除の対象となるかどうかも確認しておくと、費用面での不安が和らぐかもしれません。(詳しくは国税庁のホームページをご参照ください。)
分割払いやデンタルローンに対応している医院も増えていますので、月々の支払い額や手数料の有無もあわせて確認しておくと安心です。
抜歯に関しては、「なぜ抜歯が必要なのか」「非抜歯で治療した場合にどのようなデメリットがあるのか」を具体的に聞くことが大切です。抜歯をしたくないという気持ちは自然なことですが、スペースが足りない状態で無理に歯を並べると、口元が突出したり、歯根が骨の外側にはみ出したりするリスクがあります。担当医が抜歯と非抜歯それぞれのシミュレーションを見せてくれるようであれば、より納得のいく判断ができるはずです。
治療後の保定について
治療後の保定期間についても質問しておくことをおすすめします。矯正装置を外した後も、歯は元の位置に戻ろうとする力(後戻り)が働きます。保定装置(リテーナー)の使用が不十分だと、せっかくきれいに並んだ歯がまた乱れてしまう可能性があるのです。
保定期間がどのくらい必要で、リテーナーの種類(マウスピース型、プレート型、固定式など)にはどのような選択肢があり、保定中の通院頻度はどの程度かといった具体的な情報を得ておくと、治療全体の見通しが立ちやすくなります。一般的に保定期間は矯正治療にかかった期間と同程度以上が必要とされていますが、医院によって方針が異なるため、事前に確認しておきましょう。
保定についてもうひとつ知っておきたいのは、保定が不十分だったために後戻りが起きた場合の対応方針です。再矯正が必要になるのか、保定装置の調整で対応できるのか、追加費用は発生するのか、といった「もしもの場合」の取り決めを事前に聞いておくと、万が一のときに慌てずに済みます。
「相談だけ」で終わらせてもいい?複数の医院を比べる意味

矯正歯科の相談は、1か所で即決する必要はありません。むしろ、2か所から3か所の医院でカウンセリングを受けて比較検討することが推奨されます。同じ歯並びであっても、医院によって治療方針や使用する装置、抜歯の判断が異なることは珍しくないからです。
実際に複数の医院を回ると、説明内容の違いや治療費の相場感がつかめるだけでなく、「この先生になら安心して任せられる」という直感的な信頼感も比較できます。矯正治療は担当医と数年にわたって二人三脚で進めるものです。技術的な信頼はもちろん、コミュニケーションの取りやすさも治療を最後まで続けるうえで無視できない要素でしょう。
では、複数の医院を回ったときに、どこを比較すればよいのでしょうか。着目したいのは「診断内容の一貫性」です。たとえば3か所の医院を回って、2か所は「上下の第一小臼歯を抜歯してワイヤー矯正」、1か所だけ「非抜歯でマウスピース矯正」と診断された場合、後者の根拠を慎重に確認する必要があります。多数意見が常に正しいわけではありませんが、異なる診断が出た際に「なぜこの判断なのか」を論理的に説明できる医院のほうが、治療計画に対する信頼度は高いといえます。
なお、すでに治療を開始している方でも、治療経過に不安がある場合はセカンドオピニオンを求めることは可能です。「治療中に別の医院に相談するのは失礼では」と感じる方もいるかもしれませんが、矯正歯科のトラブル相談を受け付けている学会や団体もあります。自分の歯を守るために必要な行動をためらう理由はありません。
大人の矯正で相談先に悩んでいる方へ

「矯正は子どものうちにするもの」というイメージを持っている方は少なくありませんが、矯正治療に年齢の上限はありません。歯と歯を支える骨(歯槽骨)が健康であれば、何歳からでも治療を始められます。実際に30代から50代で矯正を始める方は年々増えており、審美面だけでなく長期的な歯の健康維持を目的として矯正治療に踏み切るケースも目立ちます。
大人の矯正で相談先を選ぶ際に意識しておきたいのは、「見た目への配慮」と「むし歯・歯周病との並行管理」、そして「ライフスタイルとの調整」の3点です。
見た目については、審美ブラケット(白いブラケットと白いワイヤー)やマウスピース型矯正装置、舌側矯正(裏側矯正)など、目立ちにくい装置を幅広く取り揃えている医院が安心です。ただし、目立たない装置が自分の症例に適しているとは限りません。「マウスピースがいい」と決めてから相談に行くよりも、「自分の歯並びに合う選択肢を知りたい」というスタンスで臨むほうが、結果的に満足度の高い治療につながりやすいものです。
また、大人の場合はすでに歯周病が進行しているケースや、過去の治療で被せ物が多いケースも珍しくありません。歯周病が進行した状態で矯正力をかけると、歯槽骨がさらに吸収される恐れがあります。矯正治療を安全に進めるには、歯周病やむし歯への対応もできる環境が整っていることが不可欠です。矯正専門の担当医と一般歯科の担当医が同じ院内で連携できる体制があれば、矯正中にむし歯が見つかっても転院の手間がかからず、治療情報の共有もスムーズに進みます。
さらに、結婚式や転勤、出産といったライフイベントを控えている場合は、治療スケジュールとの兼ね合いも相談しておきたいところです。一定期間だけ装置を一時的に外す対応が可能な医院もあるため、ライフプランを含めて率直に相談できる雰囲気かどうかも、大人の矯正における医院選びでは見逃せないポイントとなるでしょう。
お子さまの矯正は「いつ相談するか」が鍵を握る

大人の矯正について詳しく触れましたが、お子さまの歯並びが気になっている保護者の方にとっても、「どこに相談すればいいか」は切実な悩みでしょう。子どもの矯正(小児矯正)は、大人の矯正とは治療の考え方自体が異なります。
子どもの矯正は大きくⅠ期治療とⅡ期治療に分かれ、Ⅰ期治療は乳歯と永久歯が混在する混合歯列期(おおむね6歳から12歳頃)に行います。顎の成長がまだ続いているこの時期に介入することで、顎の発育をコントロールし、永久歯が正しい位置に生えるためのスペースを確保できるのが最大のメリットです。Ⅰ期治療の結果によっては、Ⅱ期治療(永久歯列での本格矯正)が不要になったり、抜歯を回避できたりすることもあります。
では、いつ相談に行けばよいのでしょうか。目安としては、上の前歯4本が永久歯に生え変わった時点(おおむね7歳から8歳頃)で一度矯正歯科を受診するのが理想的とされています。ただし、受け口(反対咬合)や指しゃぶりによる開咬など、早期対応が望ましい症状がある場合は、もっと早い段階での相談が有効です。
「うちの子はまだ早いかも」と思っている間に、顎の成長のピークを過ぎてしまうケースは決して珍しくありません。成長期を過ぎると顎の骨格へのアプローチが難しくなり、成人矯正と同じ方法をとらざるを得なくなることもあります。早めに相談したからといって、すぐに治療を始めなければならないわけではありません。「今は経過観察でよい」「〇歳頃に再来院してください」という判断を示してくれる医院であれば、信頼して任せられるでしょう。
小児矯正の相談先を選ぶ際も、認定医の在籍や精密検査の設備といった基本的な判断基準は大人の矯正と変わりません。加えて、お子さまが怖がらずに通える雰囲気づくり(キッズスペースの有無、スタッフの対応など)も保護者としてはチェックしておきたいポイントです。矯正治療は数年にわたる通院が必要になるため、お子さま自身が嫌がらずに通える環境であることは、治療を最後までやり遂げるうえで想像以上に大きな要素となります。
みつだ歯科・矯正歯科クリニックの矯正相談
横浜市栄区のみつだ歯科・矯正歯科クリニックでは、矯正治療の無料相談を受け付けています。「まだ治療するか決めていない」「まずは自分の歯並びの状態を知りたい」という段階でもお気軽にお越しください。
当院の矯正治療は、日本矯正歯科学会認定医であり臨床歯学博士(歯科矯正学分野)の資格を持つ矯正担当医が、初回の診察から治療計画の立案、治療完了後の保定管理まで一貫して担当します。矯正担当医自身が矯正治療を経験しているため、装置装着中の痛みや歯磨きのコツ、日常生活での注意点など、患者さんの立場に立った実体験に基づくアドバイスが可能です。
治療の選択肢も幅広く、ワイヤー矯正(金属ブラケット・審美ブラケット)、舌側矯正(ハーフリンガル・フルリンガル)、マウスピース型矯正装置(インビザライン)、部分矯正、小児向けの筋機能矯正装置まで対応しています。CT/デジタルレントゲンやiTero(3Dスキャナー)を備え、精密な診査・診断に基づいた治療計画を立てられる環境です。カウンセリングでは複数の治療プランをご提示し、それぞれのメリットとデメリットをご説明しながら、患者さんと一緒に最適な方法を決定していく方針をとっています。
院長は補綴学(被せ物や入れ歯の専門分野)の博士号を持つ歯科医師であるため、矯正と並行してむし歯や歯周病の管理が必要な場合も院内で一括して対応できます。矯正専門の治療と一般歯科の両方を同じ院内で受けられる体制は、この記事で触れたとおり、とくに大人の矯正治療において大きなメリットとなるでしょう。お子さまの矯正についても、成長段階に応じたⅠ期治療・Ⅱ期治療の両方に対応しており、適切な開始時期のご相談から承っています。
JR京浜東北線「本郷台駅」から徒歩3分、バリアフリー設計の院内にはキッズスペースも完備し、お子さま連れの方も安心して通院いただけます。矯正診療日は毎週火曜日と第1・第3・第5土曜日。平日の通院が難しい方にも通いやすい診療体制です。矯正治療費は24回までの分割払い(手数料なし)にも対応しており、費用面でのご不安についてもお気軽にご相談ください。
歯並びについて少しでも気になることがあれば、まずは無料相談をご利用ください。相談だけのご来院も歓迎しています。
▶ご予約はお電話またはWeb予約から承っています。